東南アジア
 バクシーシ 

オートリキシャに乗っていたときのこと

信号待ちをしていると、赤ちゃんを抱いた一人の女性が近づいてきました。

私たちに手を差し出して
「バクシーシ」と

インドには昔、カースト制度というものがありました。
いわゆる、身分関係を表したこの制度。
このカースト制度では、物乞いは物乞いにしかなれず、物乞いの子供もまた物乞いとして過ごすしかないのです。
制度自体は廃止されたものの、いまだにその名残は十分に残っており人種差別的な扱いをうけているとのこと。
インドにいるとこうした物乞いの人から手を差し出されることがとても多いのです。

そして、この女性もそんな一人。

しかし、彼女の身なりは結構綺麗なサリー着てます。
そんなの関係ないのかどうなのかはわかりません。

赤ちゃんを抱いた左手を私たちに差し伸ばします。
彼女には右腕がありませんでした。
そのことをアピールする彼女。

ロニがゴソゴソとかばんの中からコインを出して彼女に渡しました。
しかしこの人、もっとくれとせがんできます。
それは出来ないと断ると彼女はどこかに行ってしまいました。

「ちゃんと渡したのに、もっとくれだなんて。」
そんなことをロニが言うとドライバーが後ろを指差して彼女のことをもう一度見てみな。と言ってきました。

振り返ると、なんと腕がないと言っていた彼女の右腕が後ろから丸見え。
彼女、右腕を後ろに隠してただけだったのです。
サリーを着ているので、前からだと全く気付きませんでした。

う〜ん…
賢い?と言っていいのか。
なんだか謎の国です、インド。
ロニは逆に笑ってました。

でもなんだろう、このやりきれない気持ち…