東南アジア
 悪魔の住みつく街 

チェンマイから別行動をしている私とG。
しかし、それは一時的なもので、数日後にはバンコクで落ち合う約束。

マレーシアに入ってから一度Gからメールがあり、
そのメールにはラオスの南部にも行ってみたいということと、
今、ラオスは雨季のためなかなか思うように移動が出来ないので、
約束していた日にちにバンコクで再会するのは難しいかもという内容でした。

ラオスの南部まで行くとその先はカンボジアです。
それなら仕方ないので、カンボジアで再会をしようと私は返事を出しました。
Gが遅れる分、私もタイの南部で時間を潰せばいい。
タオ島やパンガン島にでも行ってみたい。
もし、運がよければパンガン島のフルムーンパーティーにも行けるかもしれない。

などと期待を膨らまし、朝、ハジャイの旅行会社へ。
パンガン島までの値段を聞くとここからスラターニという街までミニバス代と、
そこからパンガン島までのフェリー代、合わせて600バーツとのこと。
600バーツ…結構高いなぁ…
そんなにするなら、自力で列車で行き、スラターニでフェリーを探せばいいかなという考えが頭をよぎりました。

ちなみにということで
パンガン島のフルムーンパーティーはいつ?と聞くと
今日の夜だと言う。

今日?!

なんかタイミング良過ぎないかなぁ…
行こうと決めた日がフルムーンなの?
バスに乗せるために嘘をついてるのでは…?
とも思ったけれども、まぁ、最初から行くと決めていたのだから
行って今日じゃなかったら、それでもいいし
今日だったらラッキーってことなだけで損はない。

今日の夜までに着くようにしないといけないのなら
スムーズに行けるほうがいいに決まってます。
…行こうかな

とボソっとつぶやくと
行くなら早く用意しないと駄目だ!
もう、バスは出てしまう!といきなりそこのスタッフが私を急かしてきました。
あれよ、あれよのうちに
高いと思っていた600バーツも普通に払ってしまいそのままミニバスへ…

ん?なんかおかしくないか?

急げと言っていたもののミニバスはハジャイの街をグルグル走っているだけ。
走っては、他の観光客やら、地元人を乗せる。
全然急いでないじゃん。大丈夫かな…

旅行会社の人の話によればスラターニの街に着くのが13時半。
そして、フェリーに乗り、パンガン島に着くのは16時半。
ということでした。

しかし、途中の休憩の時で既に13時。
さすがに30分後に着くのに休憩はないだろうと思い。
予定より早くとも1時間は遅れるなと予想していました。
まぁ、タイだし、それくらい仕方ない。

しかし、実際にスラターニに着いたのは…
なんと16時半。
あと…30分後の島についてるはずでは…

そしてなぜかそのミニバスに乗っていた観光客の中で
私と欧米人のカップルだけが海なんて見えない街中で降ろされました。
こっちといわれて付いていった場所は旅行会社。
そこで、一緒に降りた2人がまず呼ばれて店の奥へ。
その後、私も呼ばれ奥のオフィスに入ると
巨漢のおばさんがデスクの前で待ちかまえてました。

この状況を把握出来ぬまま、おばさんの向かいにある椅子に座ると

「あなた、パンガン島に行くんでしょ?
スラターニからパンガン島までのフェリーの最終は17時。
その後は、小さい船が夜中の1時に出るけど、どうする?
フェリーに乗るなら、フェリー乗り場までは歩いては行けないし、
バスももう出てないからタクシーでしか行くしかないね。
タクシーの料金はここから1200バーツ。早く行かないと間に合わないよ。」

…はい?

この人何言ってるの??

17時最終って…
タクシーって…
1200バーツって…
1200バーツ…
それだけあればここから500キロほど離れているバンコクまで夜行寝台列車の一番良いクラスで帰ってもお釣りがくる値段です。
それを、この街にあるフェリー乗り場に行くくらいで払わないといけないわけ…?

いやいや、その前に16時半にはパンガン島に着くはずだったのに
この時間にここにいることが自体おかしいし、
ここのオフィスに降ろされたこともおかしい。
ていうか、あなた誰?

長時間の暑いミニバスでの移動のこともあって
怒りが…フツフツフツフツ……ドカーーン!

私はパンガン島までのチケットを買ったのに、
1200バーツ払えなんてありえない!
予定ではこの時間にはパンガン島についてるはずだったのに、
フェリーが無いからと言ってフェリー乗り場までの値段を取るなんておかしい!
ということを慣れない英語で伝えました。

けれど、巨漢はそんなことには動じずに
「バスが遅れたことは知らない。そんなことを言っても、フェリーは無くなるし、今日行くか明日行くのか早く決めてくれる」
と冷静な態度。

明日じゃ意味ないんだよ〜!
今日の夜のフルムーンパーティーに行きたいから、今日じゃないと駄目なの!
と伝えると

巨漢は手元にあるカレンダーを私に見せて、ゆっくりな英語で
「今日はフルムーンじゃない。フルムーンはこの日。」
と今日より1週間以上先の日を指差して言いました。

うぅぅぅ
きぃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!

なんなのーーーーーー!!!

もう、パンガン島なんてどうでもいい!
ここにいるのも限界寸前だったので、
バンコクに戻るからパンガン島までの金額を返してくれと言いました。
けれども、巨漢は、ここは貴方がチケットを買った会社では無い。
その会社とここの会社は関係ないからお金は返せない
と言出だす始末。

じゃあ、なんで私はここにいるのーーーーーー!!!!!

その後何を言っても
「関係ない」
の一点張りで、これ以上ここにいても無駄だと思い、席を立つと
「ここから駅までは遠いよ。駅行きのバスはもう無いから
タクシーを呼ぶしかないね。駅までは250バーツ」
とこの後に及んでまだ金を取るつもりでいる!!(怒)

お前なんか信じるかーーーー!
とそこのオフィスを出ました。

そこに外で待ち構えていた、バイタクが
「駅まで250バーツ。」
などと言ってきたので、また怒りが。
もう、嫌ーーー
タイ好きなのに…
嫌いになりそう…

悔しさで泣けてさえきました。

どうしていいのか分からずに、
近くにあるネットカフェに入り、みんなにメールを送ることに。

するとGからのメールが…
そこには、カンボジアで再会した後に、ベトナムまで一緒に行動して
そのあとはたけちゃんと一緒にチベットに行きます。
(たけちゃんはタイのチェンマイで宿で仲良くなった人。チェンマイからGと同じでラオスに行くことにしていたので、二人は一緒に行動していたのです。)
なので、一緒に行動出来るのはベトナムのハノイまでで、
そこからはまた別行動になると思うけど許してね。と書いてありました。

私は、日本に帰る期限があったのに対し、Gは特に帰らないといけない理由はありませんでした。
だから、チベットまで行き、のんびり旅を続けるとのこと。
それはすでに相談ではなく、報告のメールでした。

このタイミングでこのメールを観ることになるなんて…
最悪…

旅の中でのメールのやり取りは行き違いになったり、ネット環境の無い場所にいて、連絡の取れない場合があったりと大変です。
なので、一方的なメールになってしまうのは仕方ないかもしれません。
けれども、このときの私には、そんな余裕はなかった…
「分かったしょうがないね!」
なんて明るく返事を出すことは出来ませんでした。

もう、すべてが嫌。

チベットに行くって…Gはたけちゃんが一緒だからいいかもしれないけど…
私は…?
…ネットカフェで一人寂しく地元人に囲まれて落ちていました。

少し落ち着いたところで、近くに座っていた学生に駅まで行くバスはどこから乗れば良いのか聞くと、そこのすぐ近くから出ているとのこと。
そして、バスはまだこの時間は走ってるとのこと。

やっぱり…あの巨漢の言ってたことは嘘か…

怒りを抑えつつ教えてもらったバス停に行きました。
ちょうどバスがきていたので乗ろうと思ったのだけれども
混雑しているバスに乗るのが急に嫌になり、
乗るのをやめて近くのコンビニの前にあるベンチに座りました。

なんか…

もうどうでもいいや…
どうにでもなってしまえ…

そんな気持ちになり
しばらく、そのベンチでボーっとすることしか出来ませんでした。

本当に何をしてるのか、私は…

なんとこの話、さらに続きがあるのです…